海上自衛隊 汎用護衛艦「まきなみ」
JMSDF Destroyer
DD-112 MAKINAMI
四方を海に囲まれた我が国は、資源を海外に依存するために、シーレーン防衛が国の重大な安危にかかわります。また太平洋戦争でのシーレーンの軽視や米海軍潜水艦による被害が甚大だったことなどを反省し、海上での主な戦闘が大型水上艦艇ではなく潜水艦が相手となる事態を想定して、海上自衛隊では発足当時から対潜水艦作戦に対応する護衛艦を揃えてきました。
汎用護衛艦(DD)とは、ある一定レベル以上の対潜、対空、対艦攻撃力を保有しヘリ搭載能力も確保しつつ、潜水艦を探知・攻撃することを主な任務とする護衛艦です。数量的及び能力的に護衛隊群の中核を構成し、DDHをサポートします。現在は「はつゆき」型、「あさぎり」型、そして新鋭の「むらさめ」型9隻、「たかなみ」型5隻の4型が就役しています。
「たかなみ」型護衛艦は最新の第4世代汎用護衛艦で、「むらさめ」型の発展改良型として、1998〜2001年度計画にて5隻が建造されました。船体は予算の関係上、新規開発は見送り「むらさめ」型をベースにしています。そのため両型の外見は非常に良く似ていて、同じようなステルス性を考慮した設計になっています。
主砲は「むらさめ」型より大型化して127mm単装砲とし、対空及び対潜ミサイルの発射機はMk41VSLに統合しました。ハープーンも90式SSMへと国産化されています。さらにコンピュータの処理能力も強化され、高速化された新戦術データリンクに対応するようになっています。これらの変更や改良によって、「たかなみ」型の方が基準排水量が100トン増加することになりました。
3番艦「まきなみ」は、旧日本海軍の「夕雲」型駆逐艦「巻波」及び「あやなみ」型護衛艦「まきなみ」に続く3代目です。
製作手順の詳細は、【海上自衛隊
汎用護衛艦「まきなみ」DD-112製作記】part1〜3をご覧下さい。→
If you
want to know more details of the production procedure, please
click on this button and see the "making points of JMSDF Destroyer MAKINAMI DD-112"
(But this production description is described in Japanese only).
なおこの「まきなみ」は、2009年7月に大日本絵画より出版された『ネイビーヤード(NAVY
YARD)』誌Vol.11に掲載されました。
要目 |
たかなみ (DD-110) |
おおなみ (DD-111) |
まきなみ (DD-112) |
さざなみ (DD-113) |
すずなみ (DD-114) |
竣工 | 2003年3月12日 | 2003年3月13日 | 2004年3月18日 | 2005年2月16日 | 2006年2月16日 |
建造メーカー | IHI浦賀 | 三菱重工長崎 | IHI横浜 | 三菱重工長崎 | IHI横浜 |
全長(m) | 151 | ||||
全幅(m) | 17.4 | ||||
吃水(m) | 5.3 | ||||
基準排水量(t) | 4,650 | ||||
主機 |
ガスタービンCOGAG方式 4基2軸 |
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出力(馬力) | 6万 | ||||
速力(ノット) | 30 | ||||
兵装 | 127mm単装速射砲 ×1 | ||||
Mk41VSL ×32セル | |||||
90式艦対艦誘導弾SSM-1B 4連装発射筒 ×2 |
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Mk1520mmCIWS ×2 | |||||
HOS-302 3連装短魚雷発射管 ×2 | |||||
艦載機 | SH-60J/K 哨戒ヘリコプター | ||||
乗員(人) | 175 | ||||
所属 |
第2護衛隊群 第6護衛隊 |
第2護衛隊群 第6護衛隊 |
第3護衛隊群 第3護衛隊 |
第4護衛隊群 第8護衛隊 |
第1護衛隊群 第5護衛隊 |
母港 | 横須賀 | 横須賀 | 大湊 |
呉 |
舞鶴 |
2006年11月から2007年3月まで、テロ対策特別措置法に基づいて補給艦「とわだ」とともにインド洋に派遣されました。また2010年8月には、同じ第3護衛隊群 所属の「せとぎり」(DD-156)とともに第6次派遣海賊対策水上部隊としてソマリア沖(アデン湾)に派遣され、9月から12月までの3か月間に合計28回の船団護衛任務を実施しています。
「むらさめ」型をベースとした準同型艦で、ステルス形状に配慮したシャープな外観の船体が特徴です。しかし「むらさめ」型に比べて主砲が大きく目立ちますね。
さらに艦首と艦尾を真正面からパチリ。フネはその細長い船体及び高さがあるゆえに、卓上で写真を撮るとどうしても全体のピントが合いにくく、どこか にピントを合わせると、どうしても他の部分がぼやけてしまいますね(^^;)。
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