「比叡」詳細写真
HIEI detail images

　各部詳細を何枚かの写真でお見せします。いつものようにまずは艦首から 艦尾へ。
　木甲板の 色は本来ならば雨風や海水に洗われてかなり灰色っぽくなっているのですが（ちょうど昔の小学校の靴脱ぎ場に置いてあったスノコのような色）、そういう色をそのまま塗ると模型的には見映えが せず地味になってしまいます。そのため、私はいつもわざと黄色っぽく塗って木甲板をなるべく明るくそして新品の木製品のような感じにしています （あくまで自覚してそのようにやっています）。
　なお各主砲塔は、旋回可能なように差し込んだままで特に固着はしておらず、空中線支柱のない砲塔は自由に動かすことが出来るようにしています。

　 「金剛」型はなんといっても檣楼式の艦橋が見所ですね。各層のブルワークなどのエッジをキッチリ仕上げ、そしてリノリウム色などの塗り分けも行えば、見映えが断然アップするでしょう。張り線も出来るだけ 「金剛」型の公式図面や写真を参考にして張ってみました。
　張り方は艦首尾方向の長い距離を先に張り、それから短い長さを張っていきます。長い方向の張り線は基本的にマストにからませて巻き、しっかり固着しています。短い空中線は瞬着によるチョン付けにしています。

　後マストから船体後部にかけても見所が多い部分です。飛行機作業甲板上のリノリウム部分は、 木甲板との境界が直線状になっていて、飛行機運搬軌条の長さは左右でほぼ同じとなっています。

　４番砲塔上のアンテナ塔（空中線支柱）は四角トラスの形状で、天蓋には４本の支柱で固定されています。なお作品ではデリッククレーンを立てた状態で作っていますが、航海中や戦闘中は当然格納されています。

　今度は船体中央部分をクローズアップ。 ヤードや後マストの張り線は、図面に忠実なあまりゴチャゴチャした感じにならず、さりとてアッサリし過ぎず、主なものをセレクトして張っています。 軍艦旗はマストトップのガフに掲げています。

　さらに上空からの視点で艦首から艦尾まで。中央部の上部構造物の凝集感がなんとも言えずイイですね。

　キットは少々横幅が広すぎるとの指摘もありますが、確かにこうやって上空目線で見ると広く感じますね。もし修正するとなると、工作は一大作業となってしまいますが…(^^;)。

　近くを航行する艦艇の乗員からの目線でもパチリ。上部構造物の凝集感がここでも良く分かります。「金剛」型の艦橋は重厚ゆえに、こうやって水平線目線で撮ると迫力が増すのではないでしょうか。まさに この「比叡」も他の「金剛」型３隻に劣らず『鉄の城』という雰囲気が伝わります

　下左写真は艦橋から後部艦橋までの上部構造物を中心に。下右写真は飛行機作業甲板と４番主砲の周辺を中心に。

　下写真はそれぞれ艦首と艦尾をクローズアップ。高速戦艦ならではのシャープさを感じます。

　なお、製作記＜その６＞にも書きましたが、使用した各種素材やエッチングパーツをまとめてここにも同じ内容を書いておきましょう。


○艦橋窓枠、艦橋手すり、艦橋最頂部の方位測定儀用空中線、信号旗ヤード、ハッチ、探照灯トラス、煙突の雨水除け格子、後マストクロスツリー、クレーン用滑車、デリッククレーン、カタパルト、水偵運搬軌条、9mカッター用V字ダビット、二番・四番砲塔の空中線支柱、舷側手すり、ラッタル、リール等……「比叡専用エッチング」セット（No.26）

○艦首錨鎖板、ホースパイプ、リール、飛行機運搬軌条（一部）……「比叡専用木甲板シール」（No.27）

○艦首錨鎖……フラッグシップ製超極細金属チェーン（黒）

○艦首尾旗竿、飛行機作業甲板のリノリウム押さえ、後マストの十字マスト……真鍮線

○主錨、艦尾副錨、110cm探照灯、2キロ信号灯、25mm連装機銃……ファインモールド製ナノドレッドシリーズ

○菊花紋章、95式水偵……ウォーターラインシリーズ用部品セット

○艦橋の90式無線電話空中線、繋船桁……ハセガワ製ウォーターライン専用パーツ

○煙突のジャッキステー……0.1mmφエナメル線

○12.7cm連装高角砲、9mカッター、12m内火ランチ……ピットロード製日本海軍艦船装備セット（新旧）

○主砲砲身……フラッグシップ製精密切削真鍮

○副砲砲身……0.4mmφ真鍮パイプ

○13mm四連装機銃、機銃弾薬函、ターンテーブル……ジョーワールド製エッチングパーツ

○機銃射撃指揮装置、カッターダビット（折り畳み状態）、艦尾信号灯……ファインモールド製エッチングパーツ

○ラッタル、主砲塔手すりの一部、艦載艇手すり……ゴールドメダル製エッチングパーツ

○張り線……0.037mmφ鮎釣り用金属テグス、伸ばしランナー（旗索）

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