海上自衛隊掃海艇「なおしま」「とよしま」「うくしま」
JMSDF minesweepers  NAOSHIMA, TOYOSHIMA and UKUSHIMA

　海上自衛隊掃海艇「すがしま」型は、平成７年度計画から建造が始まった最新鋭掃海艇です。１番艇の「すがしま」は平成11年3月に就役し、現在（平成18年8月）までに11隻が完成し配備されています。来年平成19年2月には12番目の「くろしま」が就役する予定です。「なおしま」「とよしま」「うくしま」はそれぞれ4番艇、5番艇、6番艇で、掃海隊群第2掃海隊に属しています。

　なお映画「亡国のイージス」公開に合わせて、タカラ（現タカラ・トミー）から「世界の艦船」シリーズ『亡国のイージス・渥美バージョン』として掃海艇「すがしま」型の「なおしま」「とよしま」「うくしま」が塗装済み完成品（浴玩、ミニトイ）として販売されました。当工場では、真鍮線やエッチングパーツを使って上記タカラの浴玩を出来るだけディテールアップし、マストを全面的に作り換え手すりを這わせさらに上部構造全体を再塗装しています。浴玩を見たことのない人にはスケール感がつかめないかもしれませんが、これらのディテールアップ作品は1/350ではなく1/700です。全長はわずか7.7cmとなっています(^^)。

　製作手順の詳細は、【海上自衛隊掃海艇「なおしま」「とよしま」「うくしま」の製作記】part１〜２をご覧下さい。→

　湾岸戦争当時ペルシャ湾に派遣されて掃海任務を行った経験から、海上自衛隊では機雷処分の機具にフランスのＰＡＰ１０４とイギリス製2093型ＶＤＳを導入し、また対機雷戦システムとして同じくイギリス製ＮＡＵＴＩＳ-Ｍを搭載しました。ＰＡＰ１０４格納のため、イギリス海軍サンダウン級と似た長船首楼型の船形を採用しています。

　この「すがしま」型は角型の煙突を2個並例に置いたデザインとなっていて、それまでの掃海艇が1本煙突だったことからすると、近未来的要素が感じられます。とはいえ、2本の煙突を艦橋後部に並列に置いたことで艦橋後部の視界が制限される可能性があり、ひょっとしたら艦尾で行われる掃海作業が艦橋から見にくいかもしれません。

　上方からのショット。定価400円足らずの浴玩ですが、時間をかけてディテールアップしてやるとそれなりに精密感も増し、「たかが出来合いの浴玩じゃん」と軽く見るわけにはいかなくなると思います。なにより400円で素晴らしい『素材』が手に入るわけですから、それをベースに新しい世界を作っていくのもまた面白いのではないでしょうか。

　母港に繋留されているイメージで、3隻を横並びにしてみました。こうやって並べてみますと、長いことウォーターラインばかり作ってきた者としては、フルハルが非常に新鮮に見えます。これからのトレンドの１つとしてフルハル、というのはいかがでしょう(^^;)。

　さらに一列縦隊で『いざ出陣』のシーン。浴玩も、ウォーターラインシリーズ同様何隻か集団行動させると、楽しいシーンが再現出来ますね。

♪今回の掃海艇製作にあたり、株式会社タカラトミーの天野さんに大変お世話になりました。お礼申し上げます。今後ともよろしくお願いします。♪