海上自衛隊 ミサイル艇１号型（PG-822）
JMSDF Missile Boat PG-822.

　海上自衛隊初のミサイル艇（満載排水量800トン前後までの小艦艇で対艦ミサイルを装備したもの）で、1993年から1995年までに３隻建造されました。米ボーイング社の設計を元にしたイタリア海軍のスバルヴィエロ級をタイプシップとした全没型水中翼艇で、20mm機関砲、90式艦対艦誘導弾発射筒及びチャフ発射機を備えています。また全自衛艦の中で、最速で航行可能です。
　しかし、元来イタリア海軍が使用する地中海を想定した設計となっているため、日本海の悪天候時の使用には船体が小さすぎ、また水中翼船型の構造上中速度での行動が取れないという使いにくさが露呈してしまいました。そのため、本型の建造は３隻で打ち切りとなり、運用上の要件をより満たすべく「はやぶさ」型の建造へと移行しました。現在は３隻とも退役し、「はやぶさ」型にその任務を譲っています。

　 製作手順の詳細は、【海上自衛隊 ＬＣＡＣ & ミサイル艇1号PG-822の製作記】をご覧下さい。→
If you want to know more details of the production procedure, please click on this button and see the "making points of JMSDF LCAC & missileboat" (But this production description is described in Japanese only).
　なおこのミサイル艇1号型は、2010年11月に大日本絵画より出版された『ネイビーヤード（NAVY YARD）』誌Vol.15に掲載されました。

　大きく写っていますが、全長が５ｃｍに満たない非常に小さなフネです。マストのトラスはエッチングパーツと真鍮線を使って組み上げています。マストはキットのパーツではブロック状になっていますので、ここだけでも手を加えてトラス化してやると、見違えるように良くなります。
　さらに、エッチングパーツの手すり、伸ばしランナーのホイップアンテナ、金属テグスによる旗索などでディテールアップ。軍艦旗もしっかり掲揚してみました。

　水面近くからの視点で撮ってみました。キットはフォイルボーン時の高速走行状態を再現していて、観艦式などで見学している目の前を高速で駆け抜ける時のイメージになります。
　デカールの艦番号は「822」。実は最初は「821」にしようと思って貼ったのですが、粘着力が弱くて剥がれてしまいました。しかたなく「822」に変更して貼り直しましたが、シルバリングが起きてしまいました。

　さらに上方からも撮ってみました。

　塗装前の状態と一緒にパチリ。どの辺をディテールアップしているか良く分かるのではないでしょうか。
　５００円玉を置いてみると、その小ささが一目瞭然(^^)/。小さいキットながら、ディテールアップしていくたびに面白く楽しくなってしまいました。こんな小さなフネにどこまでディテールアップが可能か、チャレンジするのも楽しいものです。